はじめに
「犬を飼いたいけれど、種類が多すぎて何を選べばいいかわからない……」
そう感じている方、実は多いんじゃないでしょうか。私も初めて犬を迎えようとしたとき、ペットショップの前で30分以上立ち尽くした経験があります。この章では、まず「犬の全体像」を把握することからはじめましょう。
犬の種類は何種類いるの? まず全体像を把握しよう
結論から言うと、日本では約200種弱の犬種がペットとして飼われており、それらはJKC(ジャパンケネルクラブ=犬の血統書発行や犬籍登録を行う公益財団法人)によって10のグループに分類されています。
「200種類もいるの?」と驚かれるかもしれませんが、まずはこの「10グループ」という枠組みを知るだけで、犬選びがぐっと楽になるんです。
JKCのグループ分類は、犬の見た目の形態ともともとどんな仕事のために作られたか(作出目的)をもとに区分されています。たとえば第1グループは牧羊犬・牧畜犬、第9グループは愛玩犬(いわゆるコンパニオンドッグ)といった具合です。
この分類を知ることが重要なのは、グループが違えば性格・運動量・飼いやすさが大きく異なるからです。たとえば同じ「小型犬」でも、テリアグループ(第3G)の犬は活発で独立心が強く、愛玩犬グループ(第9G)の犬は人懐っこくて穏やかな傾向があります。
見た目のかわいさだけで選ぶと、「こんなはずじゃなかった……」となりかねないんですよね。
整理すると、犬を選ぶうえでまず知っておきたいポイントはこの3つです。
- 日本で登録されている犬種は約200種弱
- JKCが定める分類は全部で10グループ
- グループは「形態」と「作出目的」で分けられている
ちなみに世界に目を向けると、FCI(国際畜犬連盟)には350種以上が登録されており、日本で馴染みのない珍しい犬種も多数存在します。これだけ多様な犬の世界を知ると、選ぶ楽しさもひとしおだと思いませんか?
まずは「10グループ」という大きな地図を頭に入れておくことが、後悔しない犬選びの第一歩です。
次の章では、この10グループそれぞれの特徴と代表犬種を、一覧表を使いながら具体的に解説していきます。

第1章 犬の10グループ分類とは?JKCの公式分け方を徹底解説
「犬の種類って、なんとなく大型・小型で分けるものじゃないの?」
私も最初はそう思っていました。でも実は、犬には国際的に定められた “正式なグループ分類” があるんです。
この章では、JKCが定める10グループの名称・特徴・代表犬種を一気に整理します。ここを押さえると、犬選びの「地図」が手に入ります。
結論から言うと、JKC(ジャパンケネルクラブ=日本で犬の血統書発行・犬籍登録を行う公益財団法人)は、日本で登録されている犬種を用途・形態・起源をもとに10のグループに分類しています。
この分類はFCI(国際畜犬連盟=世界98か国が加盟する犬の国際組織)の基準に準拠しており、世界共通の枠組みなんです。グループを知ることで、その犬が「もともと何をする目的で作られたか」がわかり、性格・運動量・しつけのしやすさまで見えてきます。
では、10グループをまとめて見てみましょう。
第1グループ|牧羊犬・牧畜犬
羊や牛を誘導・管理するために作られた犬たちのグループ。
頭が良く、指示を覚えるのが得意な反面、運動量が非常に多いのが特徴。
代表犬種はボーダーコリー、シェットランドシープドッグ(シェルティ)、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークなど。
第2グループ|使役犬
番犬・護衛・救助など”力仕事”を担ってきたグループ。
体格が大きく、がっしりした犬が多い傾向があります。
代表犬種はバーニーズ・マウンテン・ドッグ、ドーベルマン、ボクサー、ミニチュアシュナウザーなど。
第3グループ|テリア
もともとイギリス原産が多く、地中に潜るネズミや害獣の狩猟に使われてきた犬たちのグループ。
小柄ながら気が強く、活発。
代表犬種はヨークシャーテリア、ジャックラッセルテリア、エアデールテリアなど。
第4グループ|ダックスフンド
ダックスフンドだけで構成される珍しいグループ。
スタンダード・ミニチュア・カニンヘンの3サイズ×被毛タイプ(スムース・ロング・ワイアー)で計9種類が存在します。
地下に潜る狩猟犬として活躍してきた歴史があります。
第5グループ|原始的な犬・スピッツ
オオカミに近い古い起源を持つグループ。
日本犬もここに分類されます。
独立心が強く、頑固な一面を持つ犬が多いのが特徴。
代表犬種は柴犬、秋田犬、甲斐犬、ポメラニアン、アラスカンマラミュートなど。
第6グループ|嗅覚ハウンド
優れた嗅覚を活かして獲物を追う猟犬グループ。
鼻が利く分、においに夢中になると呼び戻しが難しくなることも。
代表犬種はビーグル、ダルメシアンなど。
第7グループ|ポインター・セター
鳥猟で「獲物の場所を指し示す(ポインティング)」役割を担ってきた犬たちのグループ。
従順で運動好きな犬が多い傾向があります。
代表犬種はイングリッシュセッター、アイリッシュセッター、ブリタニースパニエルなど。
第8グループ|鳥猟犬・レトリーバー
撃ち落とした鳥を回収(レトリーブ)する役割を持つ犬たちのグループ。
温厚で人懐っこい性格のため、家庭犬・介助犬としても非常に人気があります。
代表犬種はゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、イングリッシュコッカースパニエルなど。
第9グループ|愛玩犬(コンパニオンドッグ)
『人と一緒にいること』を目的として作られた犬たちのグループ。
日本で人気の犬種が集中しています。穏やかで甘えん坊な性格の犬が多いのが特徴です。
代表犬種はチワワ、トイプードル、シーズー、マルチーズ、パピヨンなど。
第10グループ|視覚ハウンド(サイトハウンド)
優れた視力と爆発的なスピードで獲物を追う猟犬グループです。
スリムな体型と長い脚が特徴的で、見た目のエレガントさから根強いファンがいます。
代表犬種はアフガンハウンド、ボルゾイ、サルーキ、グレイハウンドなど。
私が犬を選ぼうとしたとき、最初はダックスフンドとボーダーコリーで迷っていました。
でもグループを知って「第1グループの牧羊犬は1日2時間以上の運動が必要」とわかった瞬間、自分には向かないと即判断できたんです。
グループを知ると、こういう”ミスマッチ”を事前に防げるのが大きいですよね。
10グループの全体像がつかめたところで、次はサイズ別の特徴と飼いやすさの比較に進みます。
「マンションでも飼える?」「大型犬のコストってどれくらい?」といった具体的な疑問に答えていきますね。


第2章 サイズ別|超小型・小型・中型・大型犬の違いと飼いやすさ比較
「犬を飼いたい!」と思ったとき、最初に壁になるのが「うちの環境で飼えるサイズはどれ?」という問いだと思いませんか?
グループを知る前に、まずサイズで絞り込むのが現実的な順番です。
この章では超小型〜大型まで4つのサイズ別に、住環境・月々のコスト・運動量の違いを整理していきます。
2-1. 超小型犬(体重4kg以下)の特徴と向いている飼い主像
結論から言うと、超小型犬は一人暮らし・マンション・運動が苦手な方にもっとも向いているサイズです。
体重4kg以下という小ささのため、室内で十分な運動が取れ、散歩は1日15〜20分程度でも対応できる犬種が多いのが特徴。
フード代も月2,000〜4,000円ほどに収まりやすく、維持コストの低さも魅力です。
代表犬種はチワワ、ティーカッププードル、ヨークシャーテリアなど。
ただし、骨が細いため骨折リスクが高く、ソファからの飛び降りや抱っこ中の落下でも骨折することがあります。
「小さいから丈夫そう」は大きな誤解で、実はペット保険の加入を特に検討したいサイズなんです。
2-2. 小型犬(4〜10kg)の特徴・マンション向きの理由
小型犬は、日本で最も飼われているサイズ帯です。
理由はシンプルで、マンションの多くが「10kg以下まで可」というペット規約を設けているから。
トイプードル(約3〜4kg)、ミニチュアダックスフンド(約4〜5kg)、ポメラニアン(約2〜3kg)など、人気犬種の多くがここに集中しています。
散歩は1日30分×2回が目安で、フード代は月3,000〜6,000円ほど。
超小型犬より体格がしっかりしているぶん、骨折リスクはやや下がります。
ただし、ミニチュアダックスフンドのような胴長犬種は椎間板ヘルニア(背骨の間にあるクッションが飛び出して神経を圧迫する病気)のリスクが高く、ペット保険に加入することが推奨されます。
2-3. 中型犬(10〜25kg)の魅力と注意点
中型犬の魅力は、小型犬の飼いやすさと大型犬の存在感をほどよく兼ね備えている点です。
柴犬(約8〜11kg)、ビーグル(約10〜11kg)、ボーダーコリー(約14〜20kg)などが該当します。
散歩は1日1時間前後が目安で、活発な犬種が多いためアウトドアや運動好きの方との相性は抜群です。フード代は月5,000〜9,000円ほど。
注意点は、マンションのペット規約では飼育不可になるケースがあること。事前に管理規約の体重制限を必ず確認してください。
2-4. 大型犬(25kg以上)を飼う前に知っておくべきコストと、スペースの現実
大型犬は、正直なところコストとスペースの覚悟が必要です。
ゴールデンレトリバー(約25〜35kg)、ラブラドールレトリバー(約25〜35kg)、シベリアンハスキー(約16〜27kg)などが代表格。
月々のフード代だけで1万〜2万円以上かかるケースも珍しくありません。
さらにトリミング代・医療費・ペット保険料もサイズに比例して上がる傾向があります。
私の知人がゴールデンレトリバーを飼い始めたとき、「まさかこんなにお金がかかるとは……」と苦笑いしていたのが印象的でした。
住環境も重要で、大型犬が走り回れるスペースと、1日1〜2時間の十分な運動時間を確保できるかが飼育の可否を左右します。
【第2章まとめ】
サイズが決まると、住環境・コスト・ライフスタイルとのマッチングが一気に絞れます。
次の章では、実際に日本で人気の犬種ランキングTOP10を見ながら、各犬種がどのグループ・サイズに属するかを具体的に確認していきましょう。



第3章 【2026年最新】日本で人気の犬種ランキングTOP10と各グループの特徴
「みんなどんな犬を選んでいるんだろう?」
犬種を絞り込む前に、人気ランキングをチェックする人は多いと思います。
人気犬種には”選ばれる理由”が必ずあるんですよね。
この章では、ペット保険シェアNo.1のアニコム損保が2026年1月に発表した最新データをもとに、TOP10と各グループの特徴を解説していきます。
3-1. 1位〜5位: MIX犬・トイプードル・チワワ・ミニチュアダックスフンド・ポメラニアン
2025年1月〜12月までに、アニコム損保へ新規契約した0歳の犬151,125頭を集計した結果、
1位は「MIX犬(体重10kg未満)」で30,061頭、2位は「トイ・プードル」で26,325頭、3位は「チワワ」で18,592頭という結果になりました。 anicom-sompo
正直、私もMIX犬が2年連続1位というのは少し意外でした。
でも考えてみると、ペットショップやブリーダーではなく、里親サイトや保護犬を迎えるケースが増えていることが背景にあるのでしょうね。
4位・5位を詳しく見ると「ミニチュア・ダックスフンド」が前年5位から4位へ、「ポメラニアン」が6位から5位へと順位を上げました。
上位5犬種はすべて小型犬で、グループで言えばMIX犬を除くと愛玩犬グループ(第9G)とダックスフンドグループ(第4G)・スピッツグループ(第5G)が占めています。 anicom-sompo
3-2. 6位〜10位: 柴犬・ミニチュアシュナウザー・フレンチブルドッグ・マルチーズ・カニーンヘンダックスフンド
6位は「柴(豆柴含む)」8,258頭、7位は「ミニチュア・シュナウザー」6,388頭、8位は「フレンチ・ブルドッグ」3,724頭、9位は「マルチーズ」3,550頭、10位には前年12位から順位を上げた「カニーンヘン・ダックスフンド」3,014頭がランクインしました。 anicom-sompo
6〜10位で注目したいのは、柴犬(第5G:原始的な犬・スピッツ)とフレンチブルドッグ(第9G:愛玩犬)の存在です。
どちらも見た目の個性が強く、SNSで拡散されやすい犬種というのが人気の一因だと私は思っています。
フレンチブルドッグは短頭種(鼻が短い犬種の総称)のため呼吸器疾患リスクが高く、ペット保険の必要性が特に高い犬種でもあります。
3-3. ランキング上位犬種が属するグループと、共通した性質
上位30犬種を見ると、小型犬が全体の約70%を占めており、中型犬・大型犬がそれぞれ約15%ずつとなっています。 anicom-sompo
この傾向から読み取れるのは、日本の住環境(マンション・狭い一軒家)に合わせた犬選びが定着しているということです。グループ別で見ると、上位に集中しているのは主に以下の3グループです。
- 第9グループ(愛玩犬)
トイプードル・チワワ・マルチーズ など → 人懐っこく、初心者にも飼いやすい - 第4・4関連グループ(ダックスフンド)
ミニチュア・カニーンヘン など → 胴長でかわいらしく、室内向き - 第5グループ(原始的な犬・スピッツ)
柴犬・ポメラニアン など → 独立心が強く、凛とした性格が人気
ランキングはあくまで”人気”であり、自分のライフスタイルとの相性とは別の話です。
次の章では、ランキングより大切な「あなたに合う犬種の選び方」を目的別に整理していきます。


第4章 【目的別】あなたのライフスタイルに合う犬種グループはどれ?
「かわいいから」だけで犬を選ぶと、後悔する可能性があるというのは、正直なところです。
私の知人も「ボーダーコリーがかっこいいから」という理由だけで飼い始めて、運動量の多さに半年で音を上げそうになっていました。
この章では、住環境・家族構成・ライフスタイル別に「どのグループが向いているか」を具体的に整理していきます。
4-1. 一人暮らし・マンション住まいにおすすめのグループと犬種
結論から言うと、一人暮らし・マンション住まいには第9グループ(愛玩犬)がもっとも向いています。
理由は3つあって、① 運動量が少なくて済む、② 吠え声が比較的小さい、③ サイズが小さく近隣への影響が出にくい、という点が揃っているからです。
トイプードル、チワワ、マルチーズなどはその典型で、1日の散歩が15〜30分程度でも対応できる犬種が多いんですよね。
チェックポイントとして確認しておきたいのはこの3つです。
- マンションのペット規約(体重制限・頭数制限を必ず確認)
- 留守番時間(1日8時間以上になる場合は分離不安(飼い主がいないと強いストレスを感じる状態)に注意)
- 近隣への吠え声(ヨークシャーテリアなどテリア系は声が通りやすい)
一人暮らしで仕事が忙しい方には、特にトイ・プードルがオススメです。
賢くてしつけが入りやすく、抜け毛や体臭がほとんどありません。
注意点として、定期的なトリミングと毎日のブラッシングが必要になります。
ですが、トリミングサロンとの相性も良いため、忙しい生活リズムに組み込みやすいですよ。
4-2. 子どもがいる家庭に向いているグループ(温厚さ・安全性の観点)
子どもがいる家庭には、第8グループ(レトリーバー・鳥猟犬)と第9グループ(愛玩犬)の温厚な犬種が向いています。
第8グループのゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーは、もともと「人と協力して働く」ために作られた犬種のため、温厚で忍耐強い性格の個体が多い傾向があります。子どもが多少乱暴に触っても動じにくく、家族全員にフレンドリーなのが特徴です。
一方で避けたほうが無難なケースもあります。テリアグループ(第3G)の一部は独立心が強く、子どもの予測不能な動きに対してびっくりして反応することがあります。また超小型犬は、小さな子どもが誤って踏んでしまうリスクもゼロではないため、子どもが幼い時期は特に注意が必要なんです。
子どもがいる家庭向けのおすすめ犬種をまとめると、次のようになります。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(第9G):穏やかで吠えにくく、室内向き
吠え癖や噛み癖がつきにくく、比較的しつけもしやすい犬種です。
穏やかで優しい性格で社交性もあり、誰とでも仲良くできるので、一人暮らしにも、子供のいる家庭にも適した犬種といえるでしょう。
ゴールデンレトリバー(第8G):温厚・人懐っこい・子どもとの相性◎
とてもフレンドリーな犬種です。
子どもと接するのことと、体を動かすのが大好きなので、子どもの良き遊び相手になってくれるんです。
ふと見たら「子どもと添い寝してる」とよく言われるので、温厚な性格なのも納得ですよね。
ビーグル(第6G):明るく活発・社交的で家族全員になじみやすい
大きな垂れ耳が特徴な犬種です。
好奇心旺盛で遊ぶのが大好きなので、子供の良き遊び相手になってくれる、温厚な性格。
他の犬にも有効的に接することができるので、多頭飼いにもオススメですよ。
4-3. 運動好きな人・アクティブなファミリーに向くグループ
アウトドアが好き・毎日しっかり運動したいという方には、第1グループ(牧羊犬・牧畜犬)と第8グループ(レトリーバー)がぴったりです。
ボーダーコリー(第1G)
世界で最も賢い犬種の一つとされており、アジリティ(障害物を使ったドッグスポーツ)やフリスビーなどの競技との相性が抜群です。
1日2時間以上の運動を必要とするため、運動量の多い飼い主とこそ本来の能力を発揮できる犬種なんです。
シベリアンハスキー(第5G)
もともとソリ犬として長距離を走り続けてきた歴史があります。ランニングやハイキングのパートナーとして非常に優秀です。
逆に言うと、これらの犬種を運動量の少ない環境で飼うと、ストレスから問題行動(過剰吠え・破壊行動)が出やすくなります。
「かっこいいから」ではなく「一緒に走れるから」という理由で選ぶのが推奨されますね。
4-4. 初めて犬を飼う人が避けたほうがよいグループと理由
初心者が避けたほうがよいグループは、第1グループ(牧羊犬)・第3グループ(テリア)・第5グループの一部(日本犬)です。
これらは独立心が強く、しつけに経験と根気が必要な犬種が多いんです。
たとえば柴犬は日本で長く愛されている犬種ですが、頑固な一面があり「呼んでも来ない」「ブラッシングを嫌がって噛む」といったケースも珍しくありません。
初めて飼う方が「思ったより言うことを聞かない……」と悩むケースが最も多い犬種の一つです。
初心者におすすめのグループとその理由をまとめると、次のとおりです。
- 第9グループ(愛玩犬):人に慣れやすく、しつけが入りやすい犬種が多い
- 第8グループ(レトリーバー系):従順で協調性が高く、トレーニングとの相性が良い
- 第4グループ(ミニチュアダックスフンド):室内向きで穏やか、初心者実績が多い
どのグループでも、ブリーダーや保護団体に「初心者でも飼いやすいか」と直接相談することが一番確かな方法です。
【第4章まとめ】
ライフスタイルと犬種グループのミスマッチは、飼い始めてから気づくことがほとんどです。
次の章では、グループ別に「かかりやすい病気・健康リスク」を整理します。犬を迎える前に知っておくと、ペット保険選びにも直結する内容になっています。
第5章 グループ別「かかりやすい病気・健康リスク」
犬種を選ぶとき、見た目や性格ばかりに目がいきがちですよね。でも実は、グループによってかかりやすい病気がある程度決まっているというのは、飼う前に絶対に知っておきたい話なんです。
私自身、この情報を知らずに犬種を選んでいたら、医療費の現実に慌てていたと思います。
この章では、グループ別の健康リスクとペット保険の考え方を整理していきます。
5-1. 小型愛玩犬グループに多い膝蓋骨脱臼・心臓病
結論から言うと、第9グループ(愛玩犬)の小型犬は膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう=膝のお皿の骨がずれる病気)と僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう=心臓の弁がうまく閉じなくなる心臓病)のリスクが比較的高い傾向があります。
膝蓋骨脱臼はトイプードル・チワワ・ポメラニアンなどに多く見られ、フローリングでの滑りや高い場所からの飛び降りが引き金になることも。
手術が必要な場合、費用は片足で10万〜20万円以上になるケースがあります。
僧帽弁閉鎖不全症はキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルに特に多く、シニア期(7歳以降)に発症率が上がるため、長期的な医療費の備えが必要です。
小型犬を選んだ方こそ、若いうちからペット保険に入っておくと、とても安心ですよ。
5-2. 大型使役犬グループに多い股関節形成不全・胃拡張
大型の使役犬グループ(第2G)やレトリーバー系(第8G)は、股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん=股関節の骨の形状異常により痛みや歩行障害が出る病気)と胃拡張・胃捻転(胃がガスで膨らみ、ねじれてしまう緊急疾患)のリスクが高い傾向があります。
ゴールデンレトリバーやラブラドールは股関節形成不全の好発犬種として知られており、重症化すると手術費が30万〜50万円以上になることも珍しくないんです。
胃拡張・胃捻転は命に関わる緊急疾患で、大型犬に多く、食後すぐの激しい運動が引き金になるとされています。
大型犬の医療費は体重に比例して高くなる傾向があるため、保険の補償割合(70%補償か50%補償か)を慎重に選ぶことが大事です。
5-3. 短頭種(フレンチブルドッグ・パグなど)の呼吸器リスク
短頭種(たんとうしゅ=鼻が短く顔が平たい犬種の総称)は、短頭種気道症候群(鼻の穴が狭い・気管が細いなど、構造的な問題で呼吸しにくくなる疾患群)のリスクが生まれつき高い犬種です。
フレンチブルドッグ・パグ・ボストンテリアなどが該当し、いびき・呼吸困難・熱中症リスクの高さが特徴的です。
重症の場合は外科手術が必要で、費用は20万〜40万円程度になることも。
夏の暑い時期は特に注意が必要で、短時間の散歩でも熱中症になるケースがあります。
また、短頭種はペット保険の一部商品で加入制限や保険料が割増になる場合があります。
フレンチブルドッグを飼いたいと思っている方は、保険への加入を先に検討しておくのが現実的なんです。
5-4. ペット保険の必要性と選び方
犬の医療費には健康保険が適用されません。つまり、治療費は全額自己負担が原則です。
動物病院の診察・手術・入院費用は年々上昇傾向にあり、1回の手術で20万〜50万円超というケースも現実に起こっています。
ペット保険を選ぶ際に確認したいポイントはこの3つです。
- 補償割合:50%・70%・90%から選べる商品が多い。持病リスクの高い犬種は70%以上が安心
- 年間補償上限額:外科手術が多い犬種は年間上限が高い商品を選ぶ
- 加入できる年齢:多くの保険は7〜8歳以上で加入制限がかかるため、若いうちに検討を
犬種が決まった段階で保険も一緒に調べておくと、迎えた後に慌てずに済みますね。
【第5章まとめ】
グループ・犬種ごとの健康リスクを知ることで、医療費の見通しと保険選びがぐっとリアルになります。
次の章では、もう一つの差別化ポイントである「グループ別・飼育費用の完全シミュレーション」に進みます。月々いくかかるのか、具体的な数字で確認していきましょう。
第6章 犬種グループ別「飼育費用の目安」完全シミュレーション
「犬を飼いたいけど、実際いくらかかるの?」
これ、調べようとしても意外とまとまった情報が見つからないんですよね。
購入費だけ見て飛び込んで、月々の維持費に慌てるケースは珍しくありません。
この章では、購入費から月々のランニングコストまで、グループ別に具体的な数字で整理していきます。
6-1. 購入価格の相場:グループ・犬種別の価格帯一覧
結論から言うと、購入費はグループや犬種によって5万円〜50万円以上と大きく幅があります。
人気が高く繁殖管理が難しい犬種ほど価格が上がる傾向があり、同じグループ内でも犬種・血統・毛色によって価格は変わります。目安として、グループ別の相場は以下のとおりです。
- 第9G(愛玩犬):トイプードル15〜35万円、チワワ10〜30万円、マルチーズ10〜25万円
- 第5G(スピッツ・原始的な犬):柴犬10〜25万円、ポメラニアン15〜35万円
- 第8G(レトリーバー系):ゴールデンレトリバー15〜30万円、ラブラドール15〜25万円
- 第2G(使役犬):ミニチュアシュナウザー15〜30万円、バーニーズ20〜50万円
人気犬種は需要が高いぶん価格も高めになりがちです。
「なぜこんなに差があるの?」という疑問は、次の6-4で説明する「購入先の違い」にも関係してきます。
6-2. 月々の維持費シミュレーション(小型犬・大型犬の比較)
月々の維持費は、小型犬と大型犬で1.5〜2倍以上の差が出ることがあります。
小型犬(トイプードル・チワワ等、体重4kg前後)の場合の月額目安はこのくらいです。
- フード代:3,000〜5,000円
- トリミング代:5,000〜10,000円(月1〜2回の場合)
- ペット保険料:2,000〜4,000円
- 合計目安:月1〜2万円程度
大型犬(ゴールデンレトリバー・ラブラドール等、体重30kg前後)になると、フード代だけで月1万〜2万円になることも。
ペット保険料も体重に比例して上がるため、月々の合計が3〜5万円に達するケースもあるんです。
私の知人はラブラドールを迎えた後「フード代だけでこんなにかかるとは……」と苦笑いしていました。年間に換算すると、その差は数十万円にもなります。
6-3. トリミングが必要なグループ・不要なグループの違い
トリミング(毛のカット・ケア)の有無は、年間コストに大きく影響します。
トリミングが定期的に必要なグループ(コストが高め)は、第9グループのプードル系・マルチーズ・シーズーなどです。
被毛が伸び続ける性質のため、放置すると毛玉や皮膚病のリスクが高まります。
月1〜2回のトリミングで年間6万〜15万円かかることも珍しくありません。
一方、自宅でのブラッシングが主なグループ(コスト低め)は、第4グループのスムースダックスフンドや第5グループの柴犬などの短毛種です。
プロのトリミングは不要なケースが多く、年間のグルーミングコストを大幅に抑えられます。
「見た目がかわいいから」だけでなく「トリミングコストが続けられるか」も、犬種選びの現実的な判断軸になるんですよね。
6-4. 「ブリーダーから買う」vs「ペットショップで買う」費用と安心感の差
価格だけ見るとペットショップのほうが手軽に感じることがありますが、総合的なコストと安心感はブリーダー直販が優れているケースが多いです。
ペットショップは中間マージンが含まれるため、同犬種でもブリーダーより割高になることがあります。また、親犬の健康状態や生育環境が確認しにくいという側面もあります。
ブリーダーから直接購入する場合のメリットはこの3点です。
- 親犬・兄弟犬の健康状態を事前に確認できる
- 遺伝性疾患のリスク情報を把握したうえで選べる
- 購入後も相談できる関係が築きやすい
「みんなのブリーダー」などのブリーダー直販サイトを活用すると、全国の優良ブリーダーを犬種・地域で検索できるのでおすすめです。
【第6章まとめ】
費用の全体像が見えてくると、「どの犬種なら現実的に飼えるか」が具体的に判断できるようになります。
次の章では、いよいよ先輩オーナーのリアルな体験談をグループ別に紹介します。数字だけではわからない”飼って気づいたこと”を一緒に見ていきましょう。
第7章 実際に飼って気づいた!グループ別「飼い主のリアルな声」
グループの特徴や費用の数字は整理できても、「実際のところどうなの?」というリアルな声はなかなか見つからないですよね。
この章では、私が実際に話を聞いた飼い主さんたちの体験談をグループ別にまとめました。
飼い始める前に知っておくと良い話ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
7-1. 愛玩犬グループ(トイプードル)を飼って「想像と違った」こと3選
結論から言うと、トイプードルは「飼いやすい」というイメージと現実の間に、いくつかのギャップがあります。
私の友人Aさん(30代・一人暮らし)がトイプードルを迎えて1年が経った頃、こんなことを話してくれました。「かわいくて賢いのは本当。でも想像と違ったことが3つあった」と。
- トリミング代が月に1万円近くかかる
「月1回のカットで8,000〜10,000円。年間で約10万円以上かかるとは思っていなかった」 - 賢すぎて要求吠えが激しい
「頭が良い分、思い通りにならないと吠えて主張してくる。しつけ教室に3ヶ月通った」 - 留守番中の分離不安(飼い主がいないと強いストレスを感じる状態)が想定外だった
「仕事で8時間以上家を空けたら、帰宅後に部屋が荒らされていた」
愛玩犬グループは確かに飼いやすい犬種が多いのですが、「賢さ」が思わぬ形で出ることがあるんですよね。しつけにある程度の時間とコストを見込んでおくのが現実的です。
7-2. 牧羊犬グループ(ボーダーコリー)を飼ったら運動量に驚いた話
ボーダーコリー(第1G:牧羊犬)を飼い始めたBさん(40代・一軒家)の話は、私が一番「グループを知る大切さ」を実感したエピソードです。
「SNSで見た姿がかっこよくて、見た目だけで決めてしまった」というBさん。迎えて3ヶ月後には、毎朝5時に起きて1時間走ることが日課になっていたそうです。
「散歩30分で満足するどころか、帰宅後も家中を走り回る。運動が足りないとソファの脚を噛み始めた」と苦笑い。
ボーダーコリーは1日2〜3時間の運動を必要とすることもある犬種で、アジリティ(障害物を使ったドッグスポーツ)やフリスビーなど知的刺激も欠かせません。
Bさんは今では「ボーダーコリーのおかげで自分も10kg痩せた」と笑っていましたが、それだけのコミットが必要な犬種だということです。
第1グループの牧羊犬全般に言えることですが「かっこいい・賢そう」という理由だけで選ぶと、運動量の現実に圧倒される可能性が高いんです。
7-3. 先輩オーナーが「このグループにすればよかった」と思った理由
複数の飼い主さんに話を聞いた中で「グループを意識して選び直したい」という声で多かったのが、第8グループ(レトリーバー系)への乗り換え希望でした。
テリアグループ(第3G)のジャックラッセルテリアを飼うCさん(30代・ファミリー)はこう話してくれました。
「活発なのは知っていたけど、小さい子どもに対してびっくりして吠えることが多く、子どもが怖がってしまった。次はゴールデンレトリバーにしたい」と。
一方、最初からゴールデンレトリバー(第8G)を選んだDさん(40代・ファミリー)は「子どもが多少乱暴に触っても動じない。老犬になっても穏やかで、家族全員が本当に安心できる」と話していました。
先輩オーナーたちの共通した後悔のポイントをまとめると、次のようになります。
- 見た目・かわいさだけで選んで、性格・運動量を調べなかった
- グループの「作出目的」を知らずに迎えた
- 家族構成(特に子ども・高齢者の有無)と犬種の相性を事前に確認しなかった
体験談は「自分にはどの犬が合うか」を考える最大のヒントになります。数字や特徴だけでは見えてこない、リアルな生活像が見えてくるんですよね。
【第7章まとめ】
飼い主さんのリアルな声を聞くと、グループ選びの重要性がより具体的に感じられますよね。
最後の章では、犬の種類・グループ選びに関するよくある疑問をQ&A形式でまとめて答えていきますね。
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第8章 よくある質問(Q&A ): 犬の種類・グループ選びの疑問を一問一答
「ここまで読んできたけど、まだちょっと気になることがある……」という方のために、よく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。
私自身が最初に疑問に思ったこともいくつか含まれているので、ぜひ確認してみてください。
Q1. JKCのグループ分類とAKC(米国)の分類は違うの?
A. はい、異なります。
JKC(ジャパンケネルクラブ)はFCI(国際畜犬連盟=世界98か国が加盟する国際組織)の基準に準拠した10グループ制を採用しています。
一方、AKC(アメリカンケネルクラブ=米国の犬籍登録団体)は独自の7グループ制を採用しており、グループの名称や分類の仕方が一部異なります。
日本でよく見かける分類はJKCの10グループなので、国内での犬選びはこちらを基準にするのが自然ですね。
Q2. 雑種(ミックス犬)はどのグループに分類される?
A. 雑種・ミックス犬は、どのグループにも正式には分類されません。
血統書(純血種であることを証明する公式書類)が発行されないため、JKCの分類外となります。
ただし、2026年の人気犬種ランキングでは「MIX犬(体重10kg未満)」が1位を獲得しており、分類外であっても人気・需要は非常に高いんです。
性格や健康状態は個体差が大きいため、迎える際はブリーダーや保護団体に個体の特性をよく確認するのがおすすめです。
Q3. 同じグループでも性格が全然違うのはなぜ?
A. グループは「大まかな傾向」を示すものであり、個体ごとの性格差は必ずあります。
たとえば同じ第9グループ(愛玩犬)でも、チワワは警戒心が強めな個体が多い一方、マルチーズは比較的穏やかな傾向があります。
また、生育環境・社会化(子犬期にさまざまな人・音・環境に慣れさせること)の度合いによっても性格は大きく変わります。特に外の環境に慣れていないと、ビビリな性格になり、番犬のようによく吠えてしまうことがあります。
「グループ=性格の保証」ではなく、あくまでも目安として使うのが正解なんです。
Q4. 飼いやすさランキング1位はどのグループ?
A. 一般的に飼いやすいと言われるのは、第9グループ(愛玩犬)です。
人懐っこく、しつけが入りやすい犬種が多く、運動量も比較的少ないため、初心者でも対応しやすい傾向があります。ただし「飼いやすさ」は住環境・家族構成・ライフスタイルによって変わるので、一概に1位を断言するのは難しいのが本音です。
第4章で紹介した目的別の選び方と合わせて判断してみてください。
Q5. グループが変わると飼い方・しつけ方も変わる?
A. はい、変わります。
たとえば第1グループ(牧羊犬)は知的刺激を与えないとストレスが溜まりやすく、コマンドトレーニング(号令に従う訓練)が特に効果的です。
第3グループ(テリア)は独立心が強いため、強引なしつけより根気強い正の強化(良い行動をご褒美で褒める方法)が向いています。
グループの「作出目的」を理解すると、しつけのアプローチが自然と見えてくるんですよね。
【第8章まとめ】
疑問が解消されたところで、いよいよ記事の締めくくりへ。
最後のまとめでは、この記事全体を振り返りながら「犬を迎える前に最初にやること」を整理していきます。
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まとめ
犬種グループを知ることが”後悔しない犬選び”の第一歩
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
「犬の種類」と一口に言っても、グループ・サイズ・健康リスク・費用・ライフスタイルとの相性まで、考えるべき軸がたくさんあることが伝わっていれば嬉しいです。
この記事でお伝えしたことを振り返ると、次の4点に集約されます。
- JKCの10グループ分類を知ると、犬の性格・運動量・しつけ方が見えてくる
- サイズは住環境と月々のコストに直結する、最初の絞り込み軸になる
- グループによってかかりやすい病気が異なり、ペット保険選びにも影響する
- 購入費より月々の維持費(フード・トリミング・医療費)が長期的には大きくなる
私自身、最初は「かわいいかどうか」だけで犬種を選ぼうとしていました。でもグループや費用の現実を知ってから選ぶと、迎えた後の生活がずっとイメージしやすくなったんですよね。
犬との暮らしは、15年以上続く長い旅です。焦らず、自分とその犬の双方にとって「ちょうどいい選択」を見つけてみてください。

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